完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
具合は悪くなさそうで良かった、と安堵した私がほっと軽く息を吐く。
はじめてのデートという訳でもないのだ、私とのデートが楽しみで寝付けなかった、なんてことはないだろう。
と、なれば。
「……仕事、何時までしてたの」
「え? えぇっと」
「明日の社内ブレゼンの件かしら?」
「いや、そのぉ……」
「ゆ、い、と、さ、ん?」
「~~~、ハイ」
じろりと半眼になった私を見た彼が、まるで降参とでも言うように両手のひらを私に向けて手を上げた。
「資料完成してるって言ってなかった?」
「完成は、してる。ただもう少し改良出来る気がしたから」
「ふーん、そう」
“ま、そうやって仕事熱心なのはいいとこよね。根の詰めすぎはよくないけど”
若干呆れつつも、胸の奥が温かくなるのは今日の私との時間のために気になっていた仕事を終わらせるべく彼が頑張ったからだと知っているから。
「今日は映画、ナシにしましょ」
「え!」
「このコンディションで映画とか観てみなさいよ、貴方、寝るわよ」
「うぅっ」
私の指摘が図星だったのか、苦い顔をした彼に苦笑する。
はじめてのデートという訳でもないのだ、私とのデートが楽しみで寝付けなかった、なんてことはないだろう。
と、なれば。
「……仕事、何時までしてたの」
「え? えぇっと」
「明日の社内ブレゼンの件かしら?」
「いや、そのぉ……」
「ゆ、い、と、さ、ん?」
「~~~、ハイ」
じろりと半眼になった私を見た彼が、まるで降参とでも言うように両手のひらを私に向けて手を上げた。
「資料完成してるって言ってなかった?」
「完成は、してる。ただもう少し改良出来る気がしたから」
「ふーん、そう」
“ま、そうやって仕事熱心なのはいいとこよね。根の詰めすぎはよくないけど”
若干呆れつつも、胸の奥が温かくなるのは今日の私との時間のために気になっていた仕事を終わらせるべく彼が頑張ったからだと知っているから。
「今日は映画、ナシにしましょ」
「え!」
「このコンディションで映画とか観てみなさいよ、貴方、寝るわよ」
「うぅっ」
私の指摘が図星だったのか、苦い顔をした彼に苦笑する。