完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
 ふとキッチンでの妄想を思い出し口にしたものの一気に焦る。
 これを口にして、結婚をちらつかせてるだなんて思われたらどうしよう……と思った私の額にじわりと冷や汗が滲んだ。


「お昼の準備してくれたんですか?」
「あ、いや……っ、その、ネギを刻んだくらいなんだけど」
「嬉しいです」
「だからその、ネギを少し切っただけで」
「それでもです。俺のために俺の家で料理してくれるのって、こんなに嬉しいんですね」

 一人暮らしだし、彼も料理をすることは知っている。
 けれど、だからこそ誰かが自分のために作ってくれたものというのは特別なのかとそう納得し――


「早速食べたくなっちゃったんですけど、いいですか?」
「え? ちょ……待っ、んんっ!」


 前側に回っていた彼の手がゆるりと動き私の胸を持ち上げるように揉み出した。


「お昼っ、食べるんじゃ……っ!」
「先に美月さんがいいです」
「さっきまで疲れてたじゃない」
「えぇ。寝たので全快しました」

“それはそうかもしれないけどっ”

 むにゅりと揉み続ける彼の手が乳首のあるだろう部分を偶然なのか故意なのか何度も擦って。
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