完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
そのせいか、反射的にそう口にした私は慌てて彼が持ってくれた自身の荷物にしがみついて断った。
「水澄さんはもう戻って大丈夫だから」
「それ、逆に怪しくないですか」
「え」
「さっき俺上司に送るって伝えたんです。それなのにすぐに戻ったら喧嘩でもしたのかなって深読みされません?」
「ふ、普通に体調が戻って来たから一人で帰ったとか、気を遣って一人で帰ったとか言えばいいんじゃ……」
「いや、普通は自分の彼女が体調不良で、しかも仕事を抜ける許可まで貰ったのに送らないなんてことしないでしょ」
ハッキリとそう断言され確かにそうかもと納得してしまった私は、彼の言葉への反論を失ってしまって。
「という訳で、駐車場行きますよ」
そしてそのまま流されるように彼の後をついて行った。
「荷物は後ろに置きますよ。久保さんは助手席へどうぞ」
「……」
「あと、自宅の住所カーナビに入れてもらえますか」
「……」
「ナビさえ入れてくれれば、あとは着いたときに起こしますので寝ててください」
「……」
サクサクと指示を出す水澄さんに思わず怪訝な顔を向ける。
“なんか、手慣れてない?”
「水澄さんはもう戻って大丈夫だから」
「それ、逆に怪しくないですか」
「え」
「さっき俺上司に送るって伝えたんです。それなのにすぐに戻ったら喧嘩でもしたのかなって深読みされません?」
「ふ、普通に体調が戻って来たから一人で帰ったとか、気を遣って一人で帰ったとか言えばいいんじゃ……」
「いや、普通は自分の彼女が体調不良で、しかも仕事を抜ける許可まで貰ったのに送らないなんてことしないでしょ」
ハッキリとそう断言され確かにそうかもと納得してしまった私は、彼の言葉への反論を失ってしまって。
「という訳で、駐車場行きますよ」
そしてそのまま流されるように彼の後をついて行った。
「荷物は後ろに置きますよ。久保さんは助手席へどうぞ」
「……」
「あと、自宅の住所カーナビに入れてもらえますか」
「……」
「ナビさえ入れてくれれば、あとは着いたときに起こしますので寝ててください」
「……」
サクサクと指示を出す水澄さんに思わず怪訝な顔を向ける。
“なんか、手慣れてない?”