完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
“それでなくとも取り入ってるだとか媚びてるみたいな噂流されてるのに”
そこに軽い女だという噂まで重ねられては堪ったもんじゃない。
そんな断固拒否の相手をどうこうするならば、一番手っ取り早いのはお酒の力を借りることだと思うのだが、指定されたのは朝10時。
あまりにも健全すぎる時間で。
「何考えてるのかしら」
「案外何も考えてないかもしれませんよ」
「ひゃあ!?」
ぽつりと呟いた一人言に返事が帰ってきて、びくりと肩が跳ねた。
「ちょ、いつ来たのよ!」
「少し前からいましたよ、隣に」
「こ、声をかけなさいよっ」
「かけたじゃないですか」
“耳元でね!!”
しれっとした返事に思わずムッとしてしまうが、そんな私にはお構い無しに水澄さんがじっと見つめてきて。
「な、なによ?」
「いや……、不服そうだったのに可愛い服だったから少し驚いて」
「悪かったわね!?」
今日の私はウエストにギャザーの入った濃紺のニットジャケットに、同系色のシフォンシャツ。
ジャケットがふわりとしたシルエットのためスカートは秋っぽいボルドーでマーメイドラインをしたものを着用していた。
そこに軽い女だという噂まで重ねられては堪ったもんじゃない。
そんな断固拒否の相手をどうこうするならば、一番手っ取り早いのはお酒の力を借りることだと思うのだが、指定されたのは朝10時。
あまりにも健全すぎる時間で。
「何考えてるのかしら」
「案外何も考えてないかもしれませんよ」
「ひゃあ!?」
ぽつりと呟いた一人言に返事が帰ってきて、びくりと肩が跳ねた。
「ちょ、いつ来たのよ!」
「少し前からいましたよ、隣に」
「こ、声をかけなさいよっ」
「かけたじゃないですか」
“耳元でね!!”
しれっとした返事に思わずムッとしてしまうが、そんな私にはお構い無しに水澄さんがじっと見つめてきて。
「な、なによ?」
「いや……、不服そうだったのに可愛い服だったから少し驚いて」
「悪かったわね!?」
今日の私はウエストにギャザーの入った濃紺のニットジャケットに、同系色のシフォンシャツ。
ジャケットがふわりとしたシルエットのためスカートは秋っぽいボルドーでマーメイドラインをしたものを着用していた。