完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
それでも煮え切らない私に嫌な顔もせず、少し考えたそぶりをする水澄さんの表情がパッと明るくなった。
「なら俺が欲しかったことにすればいいですよ」
「水澄さんが?」
「俺ならイメージにぴったりじゃないですか」
ははっと笑った彼が私の手をそっと握り、誘導するように軽く引く。
“確かにそれなら私のイメージが崩れたりしないけど”
「でも、それだと水澄さんが」
「イメージぴったりって言ったじゃないですか。俺も可愛いキャラの後押しになりますし、利害の一致ってやつですよ」
“嘘つき”
私とは違い無自覚にそう振る舞っているのだから、可愛さをアピールする必要なんかないくせに。
それでも彼のその気持ちが嬉しくて。
「……そういう、ことなら」
「ま、取れるとは限りませんけどね」
どこか悪戯っぽくそう言った水澄さんの後を小走りで追い、ゲームセンターに入る。
“まるで学生の頃に戻ったみたい”
久しぶりに踏み入れたそこは、案外私より年齢が上の人も結構いて、そして良くも悪くも周りには興味がない空間だった。
「ちょっと、これ壊れてるんじゃない!?」
「確率機ってやつですかね」
「なら俺が欲しかったことにすればいいですよ」
「水澄さんが?」
「俺ならイメージにぴったりじゃないですか」
ははっと笑った彼が私の手をそっと握り、誘導するように軽く引く。
“確かにそれなら私のイメージが崩れたりしないけど”
「でも、それだと水澄さんが」
「イメージぴったりって言ったじゃないですか。俺も可愛いキャラの後押しになりますし、利害の一致ってやつですよ」
“嘘つき”
私とは違い無自覚にそう振る舞っているのだから、可愛さをアピールする必要なんかないくせに。
それでも彼のその気持ちが嬉しくて。
「……そういう、ことなら」
「ま、取れるとは限りませんけどね」
どこか悪戯っぽくそう言った水澄さんの後を小走りで追い、ゲームセンターに入る。
“まるで学生の頃に戻ったみたい”
久しぶりに踏み入れたそこは、案外私より年齢が上の人も結構いて、そして良くも悪くも周りには興味がない空間だった。
「ちょっと、これ壊れてるんじゃない!?」
「確率機ってやつですかね」