完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
周りと距離を置くのは楽だが、私がこうやって素直に話せるようならば同僚からの嫌がらせなんてことにはならなかったかもしれないと、そんな考えが頭を過る。
副社長がベタベタしてきて困ってるの、だとか。
もしあの場で同僚に相談できていれば、共通の女の敵として認識し味方になってくれていたかも――
「久保さん?」
「え、あっ……と、ちょっと両替してくるわ」
ついそんなことを考え込んだ私に、水澄さんが声をかける。
“バカなことを考えちゃったわ”
そもそも副社長は人気があったのだ。
だからこそ妬みが生まれたのだろう。
それならば相談したところで意味なんてないのに。
私はその場に水澄さんを残し、一人両替機に向かったのだった。
結果から言えば取れなかった。
「悔しい~!」
「これならフリマサイトで買った方が安そうですね」
「でもそれは絶対したくないわ」
「久保さんは自分で取りたそうでしたもんね」
「というか、フリマサイトは転売目的で取ってる場合もあるから……」
ははっと笑う水澄さんに歯切れ悪く返事をする。
副社長がベタベタしてきて困ってるの、だとか。
もしあの場で同僚に相談できていれば、共通の女の敵として認識し味方になってくれていたかも――
「久保さん?」
「え、あっ……と、ちょっと両替してくるわ」
ついそんなことを考え込んだ私に、水澄さんが声をかける。
“バカなことを考えちゃったわ”
そもそも副社長は人気があったのだ。
だからこそ妬みが生まれたのだろう。
それならば相談したところで意味なんてないのに。
私はその場に水澄さんを残し、一人両替機に向かったのだった。
結果から言えば取れなかった。
「悔しい~!」
「これならフリマサイトで買った方が安そうですね」
「でもそれは絶対したくないわ」
「久保さんは自分で取りたそうでしたもんね」
「というか、フリマサイトは転売目的で取ってる場合もあるから……」
ははっと笑う水澄さんに歯切れ悪く返事をする。