完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
ガチャンと力一杯かけたロッカーの鍵をベストのポケットへ滑り込ませる。
“不倫だなんてたまったもんじゃないわ!”
自分としては何一つ納得できない理由で妬まれ嫌がらせを受けることも、そんな理由で仕事を放棄する同僚も、結婚しているのに粉をかけてくる副社長も。
“全部全部、イライラして仕方ないわ……!”
苛立ちながら勢いよくと更衣室のドアを開けたからか、思ったよりもその音がまだ誰も出社してきていない廊下に響いた気がした。
受付という業務の性質上どの社員よりも早く出社するため、より一層そう感じたのかもしれない。
「なんか、いつもより顔が赤いかしら」
ふとガラスに反射した自分の顔を見て首を傾げる。
ここ一か月、押し付けられた業務で忙しかったのと精神的なストレスで寝不足が続いているからだろうか。
だが、ここで体調不良を訴えて何になるのだろう。
“こんなことで私の有給を使うのは癪だもの”
あんな幼稚なことしかできない奴らに勤務を代わってくれと頼むのも、本日の相方だろうサボり魔を探して体力を使うこともしたくないと思った私は、自分の体調を誤魔化すように頭を左右に振る。
“不倫だなんてたまったもんじゃないわ!”
自分としては何一つ納得できない理由で妬まれ嫌がらせを受けることも、そんな理由で仕事を放棄する同僚も、結婚しているのに粉をかけてくる副社長も。
“全部全部、イライラして仕方ないわ……!”
苛立ちながら勢いよくと更衣室のドアを開けたからか、思ったよりもその音がまだ誰も出社してきていない廊下に響いた気がした。
受付という業務の性質上どの社員よりも早く出社するため、より一層そう感じたのかもしれない。
「なんか、いつもより顔が赤いかしら」
ふとガラスに反射した自分の顔を見て首を傾げる。
ここ一か月、押し付けられた業務で忙しかったのと精神的なストレスで寝不足が続いているからだろうか。
だが、ここで体調不良を訴えて何になるのだろう。
“こんなことで私の有給を使うのは癪だもの”
あんな幼稚なことしかできない奴らに勤務を代わってくれと頼むのも、本日の相方だろうサボり魔を探して体力を使うこともしたくないと思った私は、自分の体調を誤魔化すように頭を左右に振る。