完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
「私たち受付ですもんねぇ。色仕掛けくらいならできるかなって思ったんですけど」
“勤務時間に色仕掛けとか馬鹿じゃないの”
いや、馬鹿だったわね。なんて内心頷きながら呆れてしまう。
あまりにも低俗なその発想しかできないその頭に同情するわ、くらい言ってやろうかと思った私がパソコン画面から顔を上げたその先には。
「本番はぁ、仕事の後ってこと――」
「そうですね、どんな本番が待ってるかはご想像にお任せしますけど」
「水澄さん!?」
「ッ」
受付カウンターに両肘をつくように上半身を乗り出した水澄さんがいた。
“ちょっと、なんで乱入してくるのよ”
このままそっとフェードアウトを狙っていたのに、噂が消えるのを待つどころか逆に決定づける本人の登場は正直私にとっては想定外。
だがそれは同僚もだったようで、水澄さんからの笑顔の圧にぎょっとしていて少し胸の奥がすっとする。
「っ、水澄さんは知らないかもしれないんですけど、美月先輩ってすごくモテるから」
「あはは、うんうん、美人だもんね」
「だからその、いろんな人との噂があるっていうかぁ」
「えー、でもそれって噂でしょ?」
“勤務時間に色仕掛けとか馬鹿じゃないの”
いや、馬鹿だったわね。なんて内心頷きながら呆れてしまう。
あまりにも低俗なその発想しかできないその頭に同情するわ、くらい言ってやろうかと思った私がパソコン画面から顔を上げたその先には。
「本番はぁ、仕事の後ってこと――」
「そうですね、どんな本番が待ってるかはご想像にお任せしますけど」
「水澄さん!?」
「ッ」
受付カウンターに両肘をつくように上半身を乗り出した水澄さんがいた。
“ちょっと、なんで乱入してくるのよ”
このままそっとフェードアウトを狙っていたのに、噂が消えるのを待つどころか逆に決定づける本人の登場は正直私にとっては想定外。
だがそれは同僚もだったようで、水澄さんからの笑顔の圧にぎょっとしていて少し胸の奥がすっとする。
「っ、水澄さんは知らないかもしれないんですけど、美月先輩ってすごくモテるから」
「あはは、うんうん、美人だもんね」
「だからその、いろんな人との噂があるっていうかぁ」
「えー、でもそれって噂でしょ?」