完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
「実はシーバスクエア株式会社との契約が取れそうなんですよっ」
「「は?」」
「ほら、シーバスクエアって言えば大手電化製品の会社ですが、自社製品でのインテリア事業からカフェの経営まで幅広く取り扱っているじゃないですか!」
「あ、あぁ、そうだな?」
「なので俺、シーバスクエアの家具家電の展示場に足を運んだりカフェも回れるところ全部回って系統を研究したりして頑張ったんです」
「す、すごいな。努力した、んだな……?」
「ハイッ!!」
背に庇われているため彼の表情はわからないが、弾んだその声色に私と副社長から怪訝な声が漏れた。
気のせいだろうか、水澄さんのお尻にぶんぶんと振られる尻尾が見える気がする。
“わ、私を助けに来てくれたんじゃないの?”
同僚が流した事実無根の噂のせいで私と副社長が不倫していると信じている社員も少なからずいるが、偶然とはいえ少なからず交流のある水澄さんは信じていないと思う。
それどころか、私が一方的に絡まれていると気付いているかもしれない。
だからこそ、出張から戻って来た副社長を警戒してここまで様子を見に来てくれたのかな、なんて思ったのだが――
「「は?」」
「ほら、シーバスクエアって言えば大手電化製品の会社ですが、自社製品でのインテリア事業からカフェの経営まで幅広く取り扱っているじゃないですか!」
「あ、あぁ、そうだな?」
「なので俺、シーバスクエアの家具家電の展示場に足を運んだりカフェも回れるところ全部回って系統を研究したりして頑張ったんです」
「す、すごいな。努力した、んだな……?」
「ハイッ!!」
背に庇われているため彼の表情はわからないが、弾んだその声色に私と副社長から怪訝な声が漏れた。
気のせいだろうか、水澄さんのお尻にぶんぶんと振られる尻尾が見える気がする。
“わ、私を助けに来てくれたんじゃないの?”
同僚が流した事実無根の噂のせいで私と副社長が不倫していると信じている社員も少なからずいるが、偶然とはいえ少なからず交流のある水澄さんは信じていないと思う。
それどころか、私が一方的に絡まれていると気付いているかもしれない。
だからこそ、出張から戻って来た副社長を警戒してここまで様子を見に来てくれたのかな、なんて思ったのだが――