完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
彼女たちの会話に思わず大きく頷いた私は、だからこそ先日の彼への露骨なアピールへ至ったのかと納得した。
“出世しそうだから今から取り込んどきたかったのね”
「なんかさぁ、あの女だけいい思いしすぎよね? 副社長と出世株を天秤にかけるとかさぁ」
“かけてないわよ!”
そもそも副社長には迷惑していたし、水澄さんには親切にして貰っただけでどちらとも付き合ってなどいない。
副社長に至っては奥様がいらっしゃるし、心の底から遠慮したい相手である。
「……ねぇ。あの女の計画潰してやらない?」
“何も計画してないっていうか、今計画してんのアンタらでしょーが!?”
どこか可笑しそうにクスクスと笑う彼女たちに頭が痛くなる。
流石に私が今から自身のこれまでの態度を改めたとしても、彼女たちとは相容れないだろう。
「計画って?」
“だからないって!”
「多分だけどぉ、水澄さんが出世しそうだから乗り換えたんだと思うのよねぇ」
「ありそー」
“ありませんけど!?”
スマホ画面にチラッと視線を落とし録音が正常に出来ていることを確認するが、まだ決定的な言葉は何もない。
“出世しそうだから今から取り込んどきたかったのね”
「なんかさぁ、あの女だけいい思いしすぎよね? 副社長と出世株を天秤にかけるとかさぁ」
“かけてないわよ!”
そもそも副社長には迷惑していたし、水澄さんには親切にして貰っただけでどちらとも付き合ってなどいない。
副社長に至っては奥様がいらっしゃるし、心の底から遠慮したい相手である。
「……ねぇ。あの女の計画潰してやらない?」
“何も計画してないっていうか、今計画してんのアンタらでしょーが!?”
どこか可笑しそうにクスクスと笑う彼女たちに頭が痛くなる。
流石に私が今から自身のこれまでの態度を改めたとしても、彼女たちとは相容れないだろう。
「計画って?」
“だからないって!”
「多分だけどぉ、水澄さんが出世しそうだから乗り換えたんだと思うのよねぇ」
「ありそー」
“ありませんけど!?”
スマホ画面にチラッと視線を落とし録音が正常に出来ていることを確認するが、まだ決定的な言葉は何もない。