完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
12.重なるのは
もったいぶった話し方で重ねられたその言葉に愕然として声が漏れる。
どうやら私のその声には気付かなかったらしく、彼女たちは更に口を開いて。
「社内の女を孕ませて中絶させたってなかなかスキャンダルでしょぉ?」
「あはは、確かに! 水澄さんが送って行ったあの日、そのまま産婦人科に行ったってことね」
「あの女はあの女で、水澄さんと副社長の二股だったからどっちの子かわかんなくてぇ~」
「だから水澄さんがおろさせた、って考えたら自然よね」
“なによそれ”
「これで共倒れコース完成~」
“なんなのよ、それ”
――水澄さんがどれだけ頑張っていたかも知らないくせに。
そんな彼の努力を見ようともせず、その雑な悪意で貶めるなんて……!
「いいっ加減にしなさいよバカ女ァッ!!!」
「ひゃっ!?」
タァンと音が響くようにヒールで給湯室の入り口に立つ。
“もう本当に本当に我慢の限界なのよっ”
「さっきから聞いてれば適当な事しか言えないの!?」
「なっ、べ、別に適当なことじゃ」
「時系列的な辻褄はあってるし」
どうやら私のその声には気付かなかったらしく、彼女たちは更に口を開いて。
「社内の女を孕ませて中絶させたってなかなかスキャンダルでしょぉ?」
「あはは、確かに! 水澄さんが送って行ったあの日、そのまま産婦人科に行ったってことね」
「あの女はあの女で、水澄さんと副社長の二股だったからどっちの子かわかんなくてぇ~」
「だから水澄さんがおろさせた、って考えたら自然よね」
“なによそれ”
「これで共倒れコース完成~」
“なんなのよ、それ”
――水澄さんがどれだけ頑張っていたかも知らないくせに。
そんな彼の努力を見ようともせず、その雑な悪意で貶めるなんて……!
「いいっ加減にしなさいよバカ女ァッ!!!」
「ひゃっ!?」
タァンと音が響くようにヒールで給湯室の入り口に立つ。
“もう本当に本当に我慢の限界なのよっ”
「さっきから聞いてれば適当な事しか言えないの!?」
「なっ、べ、別に適当なことじゃ」
「時系列的な辻褄はあってるし」