完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
見世物になっているだろうことは気付いたが、それでも今の私にとって大事なのは自分のイメージではなく水澄さんなのだ。
彼まで巻き込み落とすような彼女たちを絶対許す気なんかないと、更に一歩足を進めた私を後ろから抱きしめるように温かい腕が私を包む。
ふわりと鼻腔をくすぐるのは、近付いて、でも決して触れることのなかった彼の香り。
「本当に格好いいなぁ」
想像よりずっと甘く優しい声が耳をくすぐり、一気に顔を熱くさせる。
怒りで冷えた指先に熱が戻った私は、ずっと眉間にしわを寄せて睨んでいた彼女たちから視線を外し、そっと振り返るように見上げる。
そこにいたのは、ふわりと花が綻ぶように笑っていた水澄さんだった。
「なんで」
「まぁ、これだけ騒いで注目浴びてたら気付きますって」
「う」
水澄さんに言われ慌てて回りを見渡すと、想像よりも多い人が集まってきていて一気に羞恥心に襲われた。
“視線は感じてたけど、こんなにいたとは思ってなかったわ……!”
彼女たちの暴言を聞いていた時は誰もいなかったはずだ。
だから今集まっている人たちは私の怒鳴り声で来たのだろう。
彼まで巻き込み落とすような彼女たちを絶対許す気なんかないと、更に一歩足を進めた私を後ろから抱きしめるように温かい腕が私を包む。
ふわりと鼻腔をくすぐるのは、近付いて、でも決して触れることのなかった彼の香り。
「本当に格好いいなぁ」
想像よりずっと甘く優しい声が耳をくすぐり、一気に顔を熱くさせる。
怒りで冷えた指先に熱が戻った私は、ずっと眉間にしわを寄せて睨んでいた彼女たちから視線を外し、そっと振り返るように見上げる。
そこにいたのは、ふわりと花が綻ぶように笑っていた水澄さんだった。
「なんで」
「まぁ、これだけ騒いで注目浴びてたら気付きますって」
「う」
水澄さんに言われ慌てて回りを見渡すと、想像よりも多い人が集まってきていて一気に羞恥心に襲われた。
“視線は感じてたけど、こんなにいたとは思ってなかったわ……!”
彼女たちの暴言を聞いていた時は誰もいなかったはずだ。
だから今集まっている人たちは私の怒鳴り声で来たのだろう。