【コミカライズ】「石油王にオレはなる!」 ~極上(プラチナ)御曹司と溺愛出張いってきます!!~


「ゆかり君、オレは石油王になると決めたよ」

 (ひじり)コンツェルンのCEO、多国籍企業体のトップに君臨する聖一誠社長は流麗な顔を輝かせた。それはもう、嬉しそうに。

「……社長、またご冗談を」

 秘書の私はそれをさらっと受け流す。ここで本気にしてはいけない。彼はいつも思いつきで行動するから、それをいさめるのも秘書(わたし)の仕事だ。

「男は常に夢を追いかけるものだろう?」
「そんな、三十代にもなるオトナの男が、中二病のようなことおっしゃらないでください」

 うン十万円もするオーダースーツに、新車の値段の腕時計。日本人とは思えないほどの体格の良さに洗練されたスマートな仕草。眉目秀麗、超絶イケメン、そんな言葉では収まらない。

身長180センチを優に超える長身に整った顔立ち。怜悧な瞳に生まれ持ったカリスマは人を惹きつける。見るものすべてを感嘆させる美丈夫で、日本屈指の聖財閥(プラチナ)御曹司の彼。先代社長から引き継いだ仕事も完璧にこなし、大胆でありながら繊細に物事をこなしていく――極上の人。

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