派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
「でも、そうだとしたら、どういうことなのかしら……?」

 私が暮らしていた世界には、ゲームというものがあった。今の私は、とあるゲームの登場人物にそっくりなのである。
 そのゲームとは、『Magical stories』という恋愛シミュレーションゲームだ。魔法学園という場所を舞台にしたそのゲームの登場人物、アルフィア・セントルグは、正に鏡に映っている私なのだ。

「アルフィア・セントルグ……『Magical stories』の悪役令嬢」

 アルフィアという人物は、『Magical stories』の悪役である。攻略対象、主人公が恋愛する対象の一人であるバルクド・エルキディスの婚約者であり、二人の恋の邪魔をしてくる人物なのだ。
 はっきりと言って、アルフィアはまともな人物ではない。ゲームの中の彼女は、非常に悪辣な手段で主人公を追い詰めていた。邪悪な人物、それがゲームをした私や、その他大勢の評価である。

「その末路は……」

 そんなアルフィアの末路は、明るいものではない。悪辣な手段を取ったので、当然のことなのかもしれないが、彼女は罰を受けたのだ。
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