派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
メルティナは、私の部屋とアルフィアの部屋を間違えたようだ。
それは、私にも覚えがある。かつては、その部屋で過ごしていたため、ついそちらに行ってしまうのだ。
私の場合は、なんとか途中で違和感に気づけたが、もし気づかなければ、そのままアルフィアの部屋の戸を回していたかもしれない。
「アルフィアさんではなく、シズカさんに会いに行くと思っていたはずなのですが……」
「まあ、そのシズカさんはアルフィアだった訳で……」
「なんというか……時々、訳がわからなくなりますね」
「そうだね……」
私は、アルフィアだった。それは、私にとっても皆にとっても非常に紛らわしいことである。
先日、キャロムも私のことをアルフィアと言っていたし、誰であるかの認識が混ざって大変なことになってしまっているのだろう。
「あれ? ということは、私に用があるということなの?」
「あ、はい。実は、そうなんです」
「そっか……それなら、メルティナの部屋で話す? そっちの方が近いし……」
「確かに、そちらの方が早いですね」
私の提案に、メルティナは頷いてくれた。
現在の私の部屋は、寮の端っこの方にある。余っていた部屋を割り当てられたからだ。
そのため、ここからはメルティナの部屋の方が近いのである。という訳で、私達はそちらで話すことに決めたのだ。
それは、私にも覚えがある。かつては、その部屋で過ごしていたため、ついそちらに行ってしまうのだ。
私の場合は、なんとか途中で違和感に気づけたが、もし気づかなければ、そのままアルフィアの部屋の戸を回していたかもしれない。
「アルフィアさんではなく、シズカさんに会いに行くと思っていたはずなのですが……」
「まあ、そのシズカさんはアルフィアだった訳で……」
「なんというか……時々、訳がわからなくなりますね」
「そうだね……」
私は、アルフィアだった。それは、私にとっても皆にとっても非常に紛らわしいことである。
先日、キャロムも私のことをアルフィアと言っていたし、誰であるかの認識が混ざって大変なことになってしまっているのだろう。
「あれ? ということは、私に用があるということなの?」
「あ、はい。実は、そうなんです」
「そっか……それなら、メルティナの部屋で話す? そっちの方が近いし……」
「確かに、そちらの方が早いですね」
私の提案に、メルティナは頷いてくれた。
現在の私の部屋は、寮の端っこの方にある。余っていた部屋を割り当てられたからだ。
そのため、ここからはメルティナの部屋の方が近いのである。という訳で、私達はそちらで話すことに決めたのだ。