派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
 バルクド様との関係は驚くべきものだったが、それよりも私は彼女の身に起こっていたことが気になっていた。その話は後で考えるとして、今は彼女が求めている答えが何に関するものかを聞くことにしよう。

「アルフィア様は、私達が惹かれ合っていることに気づきました。それで、彼女は私をそれまでよりも攻め立てるようになりました。もっとも、それは別に悪いこととはいえません。そこに関しては、私に非がない訳ではないと思っています」
「……そうかしら? 思いを抱くことに、罪がないと私は思うけど……」
「いえ……それでも、彼女が私に怒りを向けるのは当然だと思います。ただ、彼女はあまりにもやり過ぎてしまった……私を罠に嵌めて、亡き者にしようと画策したのです」
「……過激よね」

 メルティナの説明に、私はゆっくりと頷いた。その部分に関しては、私のゲームで知っている部分だったからだ。
 アルフィアは、やり過ぎてしまった。例えそれがメルティナの言う通り正当な嫉妬だったとしても、一線を越えてしまえば、それは許されないことになるのだ。
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