派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
 最初に魔法を使った時は、驚いたものである。どうして、自分がそんなことができるのか。訳がわからなかったことは、今でも覚えている。
 というか、今でも魔力とかそういうものをどうして操作できるのかはわからない。それはこの世界では当たり前のことで、理由があることではないのかもしれないのだが。

「さて、今日は皆さんに魔力の測定を行ってもらいます。こちらの測定器で、魔力を計ってください。数に限りがありますから、四人一組で行ってください」

 今日の授業は、魔力の測定である。最初は、生徒がどれくらいの魔力を持っているのかを把握するということだ。
 とりあえず、私は辺りを見渡す。すると、メルティナと目が合った。彼女は、こちらにゆっくりと近づいて来る。恐らく、一緒に測定をしようということだろう。

「アルフィア様、ご一緒してもよろしいでしょうか?」
「ええ、もちろん」
「アルフィアさん、メルティナさん、ご一緒してもよろしいでしょうか?」
「バルクド様、もちろん、いいですよ」

 メルティナに続いて、バルクド様もやって来た。これで、三人。後一人揃えば、測定が始められる。
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