相思相愛・夫婦の日常~マオさん♡ヒメさん編~
俺の(私の)罪を聞いても、嫌わないでください
誰が見ても、明らかにヤクザだとわかる風貌と、雰囲気。
「何してんのー?」
「ヒメさん、帰りましょ?」
風谷の言葉を無視して、姫華の手を引く。
「え?え?マオさん?」
真皇に手を引かれながら、姫華は振り向き風谷に小さく頭を下げたのだった。
「━━━━ほんと、可愛い~!」
風谷が、クスクス笑う。
「風谷さん!」
「ナカバじゃーん!」
「いいんすか?」
「シゲルも!
いいって何が?」
「マオさんですよ!
姫華ちゃんがいる時に、マオさんに話しかけちゃダメなんじゃ……」
「でも、もういっかなと思って!」
「「え?」」
「姫華ちゃんと、もっと仲良くなりたいしぃー
別に俺と友人でも、仕事は関係ないんだから!
それに、ナカバ達だけ狡い!」
「風谷さん」
「んー?」
「“何を企んでるんですか?”」
「え?別にぃー」
悪戯に笑う風谷を、ナカバ達は怪訝そうに見ていた。
一方の真皇と姫華。
「マオさん!マオさん!」
「………」
無言で、姫華の手を引っ張り歩く真皇。
「マオさん!」
「………」
「マオ!さん!」
「……っあ!
ひ、ヒメさ…」
姫華が無理矢理立ち止まり、真皇と繋がれた手をグッと引き寄せた。
「どうしたんですか?」
「ごめんなさい…」
「謝ってちゃ、わかりません!」
「風谷に会わせたくなくて、こんな強引なことをしました」
「え?
マオさん、言ったじゃないですか?
私が好きなのは、マオさんだけって」
「そうじゃない!」
「え?」
「…………そうじゃないんです……」
「え?え?マオ…さん?」
それから真皇は、完全に口を閉ざしたように風谷のことを言わなくなった。
風谷の話題を振ると、露骨に嫌な顔をして別の話題にすり替えるのだ。
そしてそれから、一週間程経って━━━━━━
「お疲れ様~」
姫華が仕事を終え、会社を出ると………
「お疲れ~姫華ちゃん!」
「え?」
「お茶でもどう?」
風谷が会社前で待っていた。
「何してんのー?」
「ヒメさん、帰りましょ?」
風谷の言葉を無視して、姫華の手を引く。
「え?え?マオさん?」
真皇に手を引かれながら、姫華は振り向き風谷に小さく頭を下げたのだった。
「━━━━ほんと、可愛い~!」
風谷が、クスクス笑う。
「風谷さん!」
「ナカバじゃーん!」
「いいんすか?」
「シゲルも!
いいって何が?」
「マオさんですよ!
姫華ちゃんがいる時に、マオさんに話しかけちゃダメなんじゃ……」
「でも、もういっかなと思って!」
「「え?」」
「姫華ちゃんと、もっと仲良くなりたいしぃー
別に俺と友人でも、仕事は関係ないんだから!
それに、ナカバ達だけ狡い!」
「風谷さん」
「んー?」
「“何を企んでるんですか?”」
「え?別にぃー」
悪戯に笑う風谷を、ナカバ達は怪訝そうに見ていた。
一方の真皇と姫華。
「マオさん!マオさん!」
「………」
無言で、姫華の手を引っ張り歩く真皇。
「マオさん!」
「………」
「マオ!さん!」
「……っあ!
ひ、ヒメさ…」
姫華が無理矢理立ち止まり、真皇と繋がれた手をグッと引き寄せた。
「どうしたんですか?」
「ごめんなさい…」
「謝ってちゃ、わかりません!」
「風谷に会わせたくなくて、こんな強引なことをしました」
「え?
マオさん、言ったじゃないですか?
私が好きなのは、マオさんだけって」
「そうじゃない!」
「え?」
「…………そうじゃないんです……」
「え?え?マオ…さん?」
それから真皇は、完全に口を閉ざしたように風谷のことを言わなくなった。
風谷の話題を振ると、露骨に嫌な顔をして別の話題にすり替えるのだ。
そしてそれから、一週間程経って━━━━━━
「お疲れ様~」
姫華が仕事を終え、会社を出ると………
「お疲れ~姫華ちゃん!」
「え?」
「お茶でもどう?」
風谷が会社前で待っていた。