相思相愛・夫婦の日常~マオさん♡ヒメさん編~
自宅マンションに着き、夕食の準備に取りかかる。

テキパキと、調理していく。
もうすぐで出来上がる頃、スマホの着信音が鳴り響いた。

姫華からの電話着信で、思わず顔がにやけた。

「━━━━━もしもし!?ヒメさん!
お疲れ様です!」

『あ…マオさん……』

嬉しそうに話す真皇に対し、暗い姫華。
「ん?ヒメさん、どうしました?」

『マオさん、ごめんなさい。
仕事が終わりません。
なので、定時で帰れなくなりました』

「あ…そう…ですか…
わかりました!
お疲れ様です!」
できる限り、明るく答える。

『あの…マオさん』

「はい」

『出来れば、なんですが……』

「はい」

『私が帰るまで、ご飯は待っててほしいです。
一緒に食べたいです。
急いで終わらせますので、待ってていただけますか?
その代わり、抱っこで食べさせてってやつは我慢しますので。
お腹をすかせることになりますが、どうかご了承いただけませんか?』

「もちろん、ヒメさんが帰るまで待つつもりですよ?
それに、抱っこで食べさせます!
俺がしたいことですし。
大丈夫ですから。今は仕事の事だけを考えて、できる限り早く終わらせて帰ってきてください!」

『いいんですか?』

「もちろんです!
ヒメさんが仕事頑張ってるのに、先に食べるなんてできません」

『ありがとうございます!』

通話を切り、一度コンロの火を止める。
姫華にメッセージを打つ。

【ヒメさん、終わったら連絡をください。
夜は危ないし、何より少しでも早く会いたいので駅まで迎えに行きます!
仕事、頑張ってくださいね!】

するとすぐに、姫華から【はーい】と言うメッセージが返ってきた。
真皇も嬉しそうに微笑んだ。


ボーッとテレビを見ながら、つけているネックレスの“H”のチャームを指で遊んでいる真皇。

三時間程経って、姫華からメッセージが届いた。

【マオさーん!終わりました!
今から会社を出ますね!
今からなら、21時34分の電車に乗れると思います!】

パッと、真皇の表情が明るくなる。
【はい!駅で待ってますね!】

軽い足取りで、マンションを出た。

駅に着き、電車が着くのを待つ。
改札をジッと見つめていた。

すると乗客がぞろぞろ出てきて、その中から小さな姫華が改札を通って出てきた。

それを見ただけで、真皇の心は躍っていた。
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