生贄教室
正解が書いている紙は先生の教卓の中にあった。
残っている7人が横に並んで黙々と赤ペンを走らせる。
誰もが無言で、真剣な時間が過ぎていく。

「できた」
10分ほど経過したとき、ようやくすべての採点が終わった。
このテスト結果が次の生贄を決めることになるから、みんな何度も何度も確認し直していたのだ。

そして再び教卓に解答用紙が戻された。
最下位だったのは清だった。

今回のテストが難しかったこともあるけれど、清は半分も点数を取れていなかった。
次に利秋が続く。
ふたりは犬猿の仲だったけれど、同類嫌悪だったのかもしれない。
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