生贄教室
☆☆☆
気がつくとベランダに出ていた。
頬に冷たい風が吹き付けて、それはとても土臭かった。
ハッと息を飲んで起き上がるとベランダの向こう側に化け物の姿が見えた。
化け物は人間の匂いを嗅ぎ取ったかのように中腰になり、ベランダにいつ妙子へ視線をむけた。
その顔には目も口も鼻もないように見えたけれど、妙子と化け物は確実に視線を合わせていた。
青ざめる暇もなく、化け物の手が伸びてくる。
「嫌!」
咄嗟にベランダの端から端へとかけた。
化け物の手は今まで妙子がいた場所を掴んで空振りする。
今度は妙子が逃げた先へ手をのばす。
それをすり抜けて再び元いた場所へ戻る妙子。
再び空振りに終わった化け物が次の瞬間口を大きく開いて咆哮した。
気がつくとベランダに出ていた。
頬に冷たい風が吹き付けて、それはとても土臭かった。
ハッと息を飲んで起き上がるとベランダの向こう側に化け物の姿が見えた。
化け物は人間の匂いを嗅ぎ取ったかのように中腰になり、ベランダにいつ妙子へ視線をむけた。
その顔には目も口も鼻もないように見えたけれど、妙子と化け物は確実に視線を合わせていた。
青ざめる暇もなく、化け物の手が伸びてくる。
「嫌!」
咄嗟にベランダの端から端へとかけた。
化け物の手は今まで妙子がいた場所を掴んで空振りする。
今度は妙子が逃げた先へ手をのばす。
それをすり抜けて再び元いた場所へ戻る妙子。
再び空振りに終わった化け物が次の瞬間口を大きく開いて咆哮した。