生贄教室
恵子が頷く。
空腹を感じ始めたらあれほどの破壊行動を取るのだ。

何も食べさせずにいればこの校舎を壊されてしまう可能性だってある。
それは同時に１時間に１度誰かを生贄にしなければならないということだった。

じゃないとこのクラスの生徒は全滅する。
窓の外を見ていると更に気がつくことがあった。

少し前にヘリが攻撃して墜落しているが、その中にいる人達の死体には見向きもしないのだ。
つまり化け物は生きている人間しか食べないということ。
死んでいる人間には手をつけないのだ。

「ちょっと一旦落ち着こうよ。ニュースを確認してみるから」
重たくなる空気を押しのけるように美麗が言った。
そしてスマホを取り出してネットニュースを確認する。
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