生贄教室
自分がしてきたことのしっぺ返しが来ただけで、誰も悪くない。
今更妹に口止めしたって、すでに遅い。

妹は成長して、誰かに助けを求めるすべを身に着けてしまったから。
今妹になにかすれば、それこそすぐに大人たちが動き出すだろう。

そうすれば、自分の受験にも影響が出てくる。
だからなにもできなかった。

ただただ、自業自得なイジメに耐えるしかなかった。
化け物の生贄になるのは、本当は僕が適任だったのかもしれない。
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