悪女の汚名返上いたします!~悪役聖女として追放されたのに、私を嫌っていたはずの騎士がなぜか甘々に…⁉~
ポールの問いに、泣き崩れていたセレーナがハンカチで目元を拭いながら「そうですね」とうなずく。
「フェルナン殿下、そしてベアトリス。今まで、迷惑をかけてしまって、すみませんでした……わたし、すぐに王宮へ戻りま──」
「いや、身代わりは続行する」
「…………え?」「え? なんで?」
セレーナとベアトリスは驚き、ほぼ同時にフェルナンを見た。
「殿下……? どうして、ですか……?」
「それは、遺体で見つかった侍女が本物の犯人だという確信が無いからだ。例えば、身の危険を感じた真犯人が、侍女にすべての罪をなすりつけ殺害した線も否めない。少なくとも、来月の国内視察が終わるまでは、ベアトリスに身代わりを続けてもらう」
「そんな…………」
(まだ続けなきゃいけないの!? ああ、最悪だわ~)
てっきり、これで任務終了だと思っていたベアトリスは、ひどく打ちひしがれた。
落胆しているのはセレーナも同じようで、先ほどから必死に「おそばに置いてください」とフェルナンに懇願している。
「フェルナン殿下、そしてベアトリス。今まで、迷惑をかけてしまって、すみませんでした……わたし、すぐに王宮へ戻りま──」
「いや、身代わりは続行する」
「…………え?」「え? なんで?」
セレーナとベアトリスは驚き、ほぼ同時にフェルナンを見た。
「殿下……? どうして、ですか……?」
「それは、遺体で見つかった侍女が本物の犯人だという確信が無いからだ。例えば、身の危険を感じた真犯人が、侍女にすべての罪をなすりつけ殺害した線も否めない。少なくとも、来月の国内視察が終わるまでは、ベアトリスに身代わりを続けてもらう」
「そんな…………」
(まだ続けなきゃいけないの!? ああ、最悪だわ~)
てっきり、これで任務終了だと思っていたベアトリスは、ひどく打ちひしがれた。
落胆しているのはセレーナも同じようで、先ほどから必死に「おそばに置いてください」とフェルナンに懇願している。