悪女の汚名返上いたします!~悪役聖女として追放されたのに、私を嫌っていたはずの騎士がなぜか甘々に…⁉~
「いでっ、いでででで!」
「はいはい。大人しく、こちらにいらっしゃい」
なすすべ無く別室へ連行された男は、もはや逃げることも、誤魔化すこともできないと悟ったのか、頭を抱えて項垂れた。
「クソッ! どうしよう……俺たちの脱獄計画が台無しだ……! ちくしょう!」
「脱獄計画、ですって……?!」
ベアトリスが詰め寄ると、男は「もう、どうにでもなれ」とヤケクソ気味にしゃべり出す。
「あぁそうだよ。俺たちが薬品を盗んでいたのは、あのクソ高ぇフェンスを腐食させて、穴を開けて外に逃げるためだ。だが、あんたに見つかっちまったし、もうこの計画はおしまいだな。あーあ、ついてねぇなぁ」
「いいえ! 諦めるのはまだ早いわ」
「…………はぁ?」
「あと、これは私からの忠告よ。ひどい拷問を受けた訳でもないのに、秘密の計画をペラペラと人に話してはダメ。以後、気をつけなさい!」
「はあぁ? アンタ、さっきから、なに言ってんだあ?」
怪訝な顔でこちらを仰ぎ見る男に、ベアトリスは不敵にほほ笑み返した。
「その脱獄計画。私が協力してあげる。さあ、リーダーのところへ案内なさい!」
「………………………へ?」
男はぽかんと口を開け、間抜けな顔でベアトリスを見た。
「はいはい。大人しく、こちらにいらっしゃい」
なすすべ無く別室へ連行された男は、もはや逃げることも、誤魔化すこともできないと悟ったのか、頭を抱えて項垂れた。
「クソッ! どうしよう……俺たちの脱獄計画が台無しだ……! ちくしょう!」
「脱獄計画、ですって……?!」
ベアトリスが詰め寄ると、男は「もう、どうにでもなれ」とヤケクソ気味にしゃべり出す。
「あぁそうだよ。俺たちが薬品を盗んでいたのは、あのクソ高ぇフェンスを腐食させて、穴を開けて外に逃げるためだ。だが、あんたに見つかっちまったし、もうこの計画はおしまいだな。あーあ、ついてねぇなぁ」
「いいえ! 諦めるのはまだ早いわ」
「…………はぁ?」
「あと、これは私からの忠告よ。ひどい拷問を受けた訳でもないのに、秘密の計画をペラペラと人に話してはダメ。以後、気をつけなさい!」
「はあぁ? アンタ、さっきから、なに言ってんだあ?」
怪訝な顔でこちらを仰ぎ見る男に、ベアトリスは不敵にほほ笑み返した。
「その脱獄計画。私が協力してあげる。さあ、リーダーのところへ案内なさい!」
「………………………へ?」
男はぽかんと口を開け、間抜けな顔でベアトリスを見た。