エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「い、や……見ないで……」

「言わないなら焦らすまでだ」

 危険な魅力をはらんだ手が私の肌を自由に動き回る。

 きわどい場所を避けた欲を煽るだけの愛撫に震え、北斗にしがみついて首を左右に振った。

「やぁ……」

「君は焦らされるのが嫌いだったな。我慢が下手とも言うか」

「待っ……だめ……っ」

 わざと触れずにいた場所を指がかすめる。

 びくっと身体が跳ね、自分が想像以上に敏感になっていることを思い知った。

「そういえばここが弱かったな」

「や、やだ。北斗、お願い」

「五年前、どうやって俺に愛されていたか思い出したか?」

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