いつも側に…
「学校中が和気あいあいとしててさ、こういう時って特別じゃん!?
普段はなかなか話せないけど、憧れてた人に近づけるチャンスだったり、友達だと思ってた人と話してみたら惹かれちゃったりとか、今まで気づかなかった自分の気持ちに気づいて…とか。
それに文化祭当日はやっぱり彼氏と彼女とまわりたいしね♪」


なんて、目をキラキラ輝かせながら力説する若葉。



「ふーん…」


私は首を傾げながら答えた。


この時の私はまだ、誰かを好きになるというのがよくわからなかった。


スポーツ万能でクラスの人気者の男の子を、ちょっといいなぁ。とか思う事は有ったけど、好きな人の事を考えて眠れなくなったり、会いたくて堪らなくなったり…

そんな恋心はまだ経験した事がなかった。


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