いつも側に…

そんな私の呟きを聞いて、若葉はニヤッと笑った。

「何言ってんの〜？夜は皆で恋バナでしょ？寝かさないよ〜？」



…そっか。

こういう時には定番だもんね。

しかも若葉の得意分野。

先輩とのあれこれを、いつも嬉しそうに話してくれる。

ちなみに友達の恋バナを聞くのも好きだし。




私は…。

若葉と中村君以外は知らない私の"好きな人"。


でもそういう話になると必ず、自分の好きな人を教え合うってなる訳で…。

正直苦手だった。


純ちゃんを好きになる前は、好きな人がいないからって事で、いまいち会話に入っていけなかったし。


好きな人がいる今も、出来る限り教えたくないんだ。



万が一純ちゃんに知られたら困るから。