いつも側に…
「遅すぎじゃない?」


私と若葉を見つけた純ちゃんの一言。


いつも優しい純ちゃんだけど、さすがにちょっとばかり怒り気味?


「ごめんなさい。私が遅かったの。」


若葉まで誤解を受けない様に、慌てて純ちゃんと中村君に謝った。



「いいよ、女の子は支度に時間がかかるんだよね?」

するとにっこり笑ってくれたのは中村君だった。


「ちょっと?その台詞、私が原因で遅れても言ってくれるの?」

なんて、隣にいた若葉が呆れる程の笑顔だった。


「勿論♪」



なんて楽しそうに会話をしながら、二人は担任の先生の所へ歩いて行った。


全員揃ったグループは、先生に報告してからホテルを出発出来る。


だけど純ちゃんが動かない。

まだ怒ってる?


「本当にごめんね?」

だから、もう一度顔を見ながら謝った。



「もういいよ。明日香は寝坊助だからな。」


そう言って私の頭を軽く叩いた純ちゃん。


や、やだなぁ。

友季子の話を思い出し、なんだかまた恥ずかしくなってきた。


「早く行くよ!?」


そんな私の気持ちなんて知らないであろう純ちゃんは、当たり前だけどすたすた歩いて若葉と中村君の所に向かった。


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