いつも側に…
私は自分でも気づかない内に、寂しそうな顔をしていたのかもしれない。
不意に、純ちゃんに頭を撫でられる。
なんだろう?
「純ちゃん?」
不思議に思って純ちゃんを見ると優しい笑みを浮かべている。
「あのさ。」
「なあに?」
「…夏休みは長いから、部活だけに明け暮れたりしないから。」
「…え?」
なんだか純ちゃんの顔が赤い気がする。
「だから、ちゃんと明日香の事も考えてる。……一緒に花火大会行ったりしたいし…」
純ちゃんが赤くなってるのは恥ずかしいからだって気が付いて、なんだか私まで恥ずかしくなって、下を向いたまま純ちゃんの顔が見れない。
だから、ただコクコクと頷いてみせた。
その間も純ちゃんの手は私の頭に乗っていて、私の動きに合わせて一緒に動く。
「…ぷっ…」
「…クククッ」
なんだかその動きがおかしくて、思わず笑ってしまう。
そして、私も純ちゃんも自然と緊張が解けていった。