いつも側に…


「明日香…花火、見たい?」


「…え?」



ただでさえ頭が上手く働かない状況なのに、突然意味の分からない質問をされた。



「……えっと、私達…花火を見てるんだよ…ね?」



見たい?って質問は、どう考えてもおかしいよね?




すると、純ちゃんは私から腕を離して、今度は私の前に立った。



「……純ちゃん?」



なんだろう?

からかわれてるのかな?

確かにそこに立たれると、花火は見えないんだけど……。




不思議に思っていると、純ちゃんは私の両肩に手を置いて、ゆっくりと顔を近づけてきて――




「――キス…させて?」





囁く様に言葉を落とし


そのまま唇を重ねてきた。



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