いつも側に…

だけど純ちゃんは、そんな私の呟きをちゃんと聞き取ってくれた。



ドーン ドーン

って、花火の音がうるさいはずなのに。



「…ごめん。俺も、照れ隠しって言うか…恥ずかしくて。だけどどうしても明日香とキスしたくて、ついあんな不意打ちの様になっちゃって…」



純ちゃんは、薄暗い中でもはっきり分かる程顔を赤くして、恥ずかしそうに頭をかいていた。



そんな仕草を見て、私の胸はキューンと締め付けられたみたいになる。



そっかぁ、純ちゃんだって恥ずかしいんだ。

照れ隠しだったんだ。



なんだか嬉しくなってきて、シチュエーションなんてどうでもいいかぁ。

なんて気分になる。


だって、大好きな純ちゃんが相手だっただけで、十分過ぎる位幸せだもの。


< 207 / 366 >

この作品をシェア

pagetop