いつも側に…

「もしかして、今日の試合…」



嫌な予感がした。



『……うん。駄目だった。』


案の定、若葉は辛そうな返事を返してきて。





『負けちゃったから、もうこれで三年生は引退だし。田辺達、皆……泣いてた……』




そう言う若葉の声も震えていて、泣いてるのが分かった。




私は、わざわざ連絡メールくれてありがとう。とか、若葉もお疲れ様。とか、そんな当たり障りのない事だけ伝えて電話を切った。


きっと今は、長電話なんてしたくないだろうから。






――純ちゃん。


今もう、部屋にいるのかな?


それとも、中村君やサッカー部の仲間と一緒にいるのかな?



心配だよ、純ちゃん。



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