いつも側に…
反論出来なくて、口をパクパクさせていると
「純はさ、"明日香と付き合う事になりました"って、わざわざメールくれたんだよね――。修学旅行二日目の日に。
なのに、かわいい妹は兄に一言も報告無しで……。
兄ちゃんは悲しいなぁ。」
なんて、真っ赤な私をからかう様な口調で話す。
――ううう。
確かにまだ話して無かったけど。
「だってなんか恥ずかしいから、わざわざ自分から連絡して伝えるのも、嫌だったし。
だから今度お兄ちゃんが帰って来た時でいいかな?
って、考えてて――。」
しどろもどろになりながら言い訳をしてみる。
するとお兄ちゃんは、ニッコリ笑って言った。
「…そうかそうか。かわいい妹だし、許してやろう。……で?今日はどこに行きたい?」
私の頭を撫でながら、当たり前の様に尋ねてくる。
「…はい?どういう事?」
なんでお兄ちゃんに、どこに行きたいかを答えなくちゃならないの?
……なんだか嫌な予感。
「いやぁ。純がさ、一緒に行こうって言うからさ♪」
予感的中。
今日はデートのはずなのに……。