いつも側に…
ドキドキする。


"好き"と意識してから、まだ純ちゃんに会っていなかったから。



なんだか、寝ていてくれて良かったかも。

今まで通り普通に話したり出来る自信がない。





……でもよく寝てるなぁ。

側に座ったまま、純ちゃんを見つめていた。


夏休みも、ほとんど毎日部活していたからなのか、小麦色に焼けている肌。
色素の薄い、細くて艶々の茶色の髪。


そうそう、いつだったか純ちゃんに言った事が有ったよね。

「なんで私はこんな真っ黒な髪なんだろう?純ちゃんの髪は綺麗な茶色で羨ましい。」

そうしたらニコッって笑って

「大丈夫!俺が美容師になったら明日香の髪を綺麗な色に染めてあげるよ。」

って言ってくれたね。




純ちゃんは優しい。


おばさんの手伝いがしたいから、将来は美容師になりたいと言っていた。

今でも夢は変わらないのかな?

私との約束も覚えてる?


この話をした時は、まだ私と身長が全然変わらなかったのに。あれから2年しか経ってないんだよ?なんだか純ちゃんばかりが大きくなって、今は私を見下ろしてる。


よく見ると、腕とか、体つきが男の人みたい。細いんだけど、ちゃんと筋肉があって…。


だけどキラキラした黒目がちな瞳が印象的で、顔は"かわいい"イメージ。
(かわいいって言うと怒るけど。)



そんな事を考えて、ふふっと笑ってしまった。


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