いつも側に…

そして、純ちゃんは顔を上げて、まっすぐに私を見つめて言ったんだ。



「サッカーはもういいんだ。俺、将来の夢を叶える為に、美容師の資格を取る。」


「美容師って……」



確かに純ちゃんは昔から、美容師になるって言ってたけど。

でも、それは高校を卒業してから勉強するものじゃないの?




そんな考えが頭に浮かんだ私は、甘かったんだって。

この後の純ちゃんの言葉を聞いて思った。



「……東京に全寮制の高校があるんだ。そこに入れれば、在学中に資格が取れる。」




……東京?

…全寮制?


言われた言葉の意味は理解出来るのに、その意味を受け入れたくなくて……。


ただ、純ちゃんを見つめていた。


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