いつも側に…

すると、泣きつづける私の頭に、フワッと何かが被された。



「……?!」


思わず手に取って見てみる。


それは純ちゃんが部活で使っていたタオルだった。


不思議に思って純ちゃんを見つめる。



「ごめん。明日香の涙と鼻水拭くの、ティッシュじゃ足りないと思ったから。」

いたずらっ子の様な顔をして、純ちゃんはそんな台詞を言った。



「…ひ、ひどい…。」



こんな時に、鼻水とか言わなくてもいいのに…。


そんな事を考えていたら、純ちゃんはまた、私の目の前に座った。


それから私の顔を覗き込む。




「明日香。キス……していい?」


いつもの優しい笑顔でそう言いながら、ゆっくり顔を近づけてくる。



驚いて涙は止まり、慌てて目を閉じようとした時には、もう唇が重なっていた。

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