いつも側に…
慌てて机の中身をカバンに詰めて帰り仕度をする。



こんな時に限って手が震えて、教科書を床に落としたり、中々カバンに入れられなかったり。



……純ちゃん。

…純ちゃん嫌だよ。待ってよ。


置いて行かないで。


――胸が痛い。苦しい。



純ちゃんは優しいから、きっと下駄箱とかで待ってくれてるはず。

そう思うけど、でも、もしかしたら――怒って先に帰ったかもしれない?



そんな考えが頭を過ぎって、涙が出そうになる。


溢れて来る涙を堪えながら、やっと詰め終わったカバンを掴み、慌てて純ちゃんを追いかけた。



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