いつも側に…

……うう。まずい。聞いてませんでした。


昨日の夜、純ちゃんと別れてから家で何してたかなんて……全然分からない。


ご飯は食べたはずだし、お風呂にも入った。

でも頭の中は純ちゃんの事で一杯で、何を食べたかとか、何時にお風呂に入ったかとか、ママが何を話していたかとか、覚えてない。



蛇に睨まれたカエル状態の私。

うう。
ママ恐いよ〜。



「ごめんなさい。覚えてない……みたい。」


観念して素直に謝った。


「…まったく。」


ママが呟いたのと同時に、玄関のドアがガチャリと開いた。



「ただいま。」


姿を見せたのは、買物袋を抱えたパパだった。

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