いつも側に…
ぼけっとしながらミルクパンを見つめていたら、後ろからママに声をかけられる。
「ほら、明日香!沸騰してるじゃない!」
え?
「…あ。」
後ろから伸びたママの手が、コンロの火を止めてくれた。
「しっかりしてよ?明日香ったらいつも以上にぼけっとしてるわよ?」
「…ごめん。」
確かにぼけっとしてるけど…だけど、いつも以上ってひどくない?
「早くしないと、望達が来ちゃうわよ。」
ママはぶつぶつ言いながらも、カフェオレをマグカップに注いでくれた。
「え…?お兄ちゃん来るの?」