いつも側に…
*お調子者の馬鹿息子*
「ちょっと明日香…出て来て。」
「明日香…頼んだ。」
もう、パパもママも……。
若干呆れながらも、やっぱり私まで緊張してきて。
インターホンで玄関にいる来客を確認すると、お兄ちゃんのドアップが写っていた。
「あ、お兄ちゃん。」
「お、明日香か?悪いけど玄関開けてくれ。」
「分かった。」
インターホン越しに軽く会話を交わしたけど、お兄ちゃんの顔が邪魔で、後ろに立っている彼女さんが見えなかった。
振り返ると、パパもママも緊張でガチガチって顔をしている。
何も言わないけど、私を目で追いかけてくるのが可笑しかった。
「ちょっと行ってくるね?」
私の言葉に二人は頷く。
足早にリビングを出て玄関に向かった。