いつも側に…

*お調子者の馬鹿息子*



「ちょっと明日香…出て来て。」

「明日香…頼んだ。」




もう、パパもママも……。

若干呆れながらも、やっぱり私まで緊張してきて。

インターホンで玄関にいる来客を確認すると、お兄ちゃんのドアップが写っていた。


「あ、お兄ちゃん。」

「お、明日香か?悪いけど玄関開けてくれ。」

「分かった。」


インターホン越しに軽く会話を交わしたけど、お兄ちゃんの顔が邪魔で、後ろに立っている彼女さんが見えなかった。


振り返ると、パパもママも緊張でガチガチって顔をしている。

何も言わないけど、私を目で追いかけてくるのが可笑しかった。



「ちょっと行ってくるね?」


私の言葉に二人は頷く。



足早にリビングを出て玄関に向かった。


< 288 / 366 >

この作品をシェア

pagetop