いつも側に…

「でも――」

「大丈夫です。俺、ちゃんとしますから!」



何やら訳の分からない宣言をするお兄ちゃんを黙って見ていた。



すると、パパとママに向き直り、珍しく正座なんかして、背筋をピンと伸ばしている。


つられたパパ達も、そして私も、姿勢を正してしまう。



「実は――俺、雅さんと結婚したいんだ。来年の夏には赤ちゃんが生まれるんだ。」




「「はああぁ??」」



突然の告白を受けて、パパとママの間抜けな声が重なった。



―うそ?

雅さん、妊娠してるの?


私ですら、家族の一大事に頭の回転がストップしてしまった。


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