いつも側に…

「…純ちゃん、寮のある高校に行くんです。だから、毎日会えなくなるし……。」



こんな事雅さんに話しても仕方ないって、分かってる。

でも、止まらなくて、どんどん溢れて、口をついて出て来た。



「不安なんです。今みたいに、当たり前の様に会えなくなるのが。純ちゃんが側にいなかった事なんて、無かったから。――…私以外の人を好きになっちゃうんじゃないかって……。どうしても考えちゃって。怖いんです。」



ポロポロと落ちる言葉。


脳裏には、昨日の下駄箱の光景が焼き付いて離れない。


純ちゃんはカッコイイもん。

きっと私や香織さん以外の女の子だって、好きになる。



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