いつも側に…

「雅さん――…私…。」


確かに、離れるのが不安で…純ちゃんの考えとか全然聞いて無かった。


昨日だって
"俺の事信用出来ない?"
って、悲しそうな表情してた。



「大丈夫!もう布団も敷けたし。行って来て?」


聞きたい。知りたい。

純ちゃんの気持ち。

私、自分の気持ちばっかりしか考えて無かった。



会いたい。

純ちゃんに、会いたい。



「……だけど純ちゃん、いる……かな?」


ぽつりと呟いたのに、雅さんはすかさず応えてくれた。


「大丈夫、いるわよ。私がこの部屋に来る前に、お隣りの田辺さんがいらしたの。純君と二人で出掛けていて、さっき帰って来たそうよ?」


「おばさんが来てるんですか?」


「ええ。親戚よりも親しい仲だから、親子共々よろしく。って挨拶して頂いたの。ちなみに、純君は家にいるそうよ。誘ったけど来なかったって。」


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