いつも側に…
「どうした!?」
私の大きな声が聞こえたのか、お兄ちゃんが部屋に入って来た。
「何、二人で正座なんかして…」
訳が分からないって顔して、私と雅さんを不思議そうに交互に見る。
だけど、そんなお兄ちゃんを見てたらなんだか可笑しくて。
「…ぷっ。」
「ふふふ。」
私も雅さんも笑ってしまった。
「可愛い妹と内緒の話をしてたのよ。――…ね、明日香ちゃん?」
「はい。」
雅さんの言葉にクスクス笑いながら相槌を打つ。
「今度は、私と望君の話もさせてね?」
「え?雅さん??!」
「はい!是非聞かせて下さい♪」
「おい、明日香?」
「じゃあ、失礼します。」
一人会話に入れないお兄ちゃんを無視して、雅さんに挨拶して立ち上がる。
ドアを閉める為に振り返ると、雅さんが微笑みながら手を振ってくれた。