いつも側に…
12大切な思い
*もうひとつの理由*
慌てて階段を下りる。
リビングに行くと、雅さんの言う通りおばさんがいた。
パパとママと三人でお酒を飲んでいるみたい。
「あら明日香ちゃん。お邪魔してま〜す♪」
私を見つけて上機嫌で挨拶して来た。
「あ、こんばんは。おばさん、あの、今から純ちゃんのところに遊びに行って来ます。」
携帯を掴んで、パパ達の顔も見ずにリビングを飛び出した。
「行ってらっしゃい〜。」
「あまり遅くならないでね〜。」
既に遠くなったリビングから声が聞こえたけど、返事もしないまま靴を履いた。