いつも側に…
それからしばらくして、純ちゃんは私の両肩に手を置いてゆっくり体を離した。
温もりがなくなると、体が寒く感じる。
ううん。
体だけじゃなく心も寒く感じる。
もっとギュッてしていて欲しいのに……。
だけど、純ちゃんは私の顔を覗き込み真剣な表情をする。
「実は俺、あの高校を選んだ理由明日香には伝えなくていいかな?って考えてた。だけどやっぱ話す。恥ずかしいけど、それで明日香が悩まなくなるなら――」
そんな事を言いながら、純ちゃんの顔はどんどん赤くなっていく。
「恥ずかしい?」
恥ずかしい理由って、何?
検討がつかない私は一人首を傾げていた。