いつも側に…
「以前は青山先輩と同じ高校を志望してたけど、あの明日香の言葉を聞いたら……サッカーより美容師になる事の方が大事だって思ったんだ。サッカーは趣味で続けていけば十分だし。
それから美容の学校を調べたら、高校で美容師免許が取れるのはあそこしか無かった。
確かに全寮制だけどさ、見つけた時嬉しかったんだ。…まさか、明日香に泣かれるとは思って無かったし。」
「…ごめん…なさい。」
だって、そんな事考えてくれてるなんて、思ってもみなかったから。
すると純ちゃんは私の頭を優しく撫でる。
「確かに俺、先走り過ぎたかもしれない。早く美容師免許取りたいって気持ちが強くて、三年間明日香と離れる事をあんまり気にしてなかった。」
気にしてなかった?
気にならなかったの?
…どうして?
私の考えてる事が分かるのかな?
純ちゃんは真っすぐ私を見つめ、頭を撫でていた手を今度は頬に移動させる。
見つめられて、触れられると
ドキドキする。
「――明日香ちゃんと覚えてて?俺は絶対、明日香以外を好きになったりしない。それに、さすがに三年間全く会えないのは耐えられないから、休みの日には明日香に会いに来る。」