いつも側に…

「ちょっと望?自分が結婚するからって……。いくらなんでも純君はまだ中学生なんだから結婚は出来ないのよ?突然弟はないでしょう?」


酔ったお兄ちゃんに呆れた様に、まともな発言をするママ。


するとお兄ちゃんは不思議そうな顔をする。


「だけど母さんだって、明日香は純以外にはあげないって言ってるだろ?」


「それはそうよ。純君以外の子はダメよ。」

「それは父さんも賛成だ。」


「…私だって、明日香ちゃん以外の女に純はくれてやらないわよ。」


いつの間にかパパやおばさんまで話に加わってる。



「じゃあやっぱり、純は俺の弟で間違いないだろ?」

お兄ちゃんは勝ち誇った顔で皆を見回す。







なんだこれ?

恥ずかしさ通り越して笑ってしまう。


ふと、純ちゃんと目が合った。



純ちゃんも、私も、笑っていたけど――


とても幸せだった。

家族に認められて。

嬉しかったんだ。



< 341 / 366 >

この作品をシェア

pagetop