いつも側に…
だんだん、今の状況を頭が正確に理解し始めた。
"好き"とか
"素直"とか
男の子にこんな風に言って貰えて、嬉しい。
けど…………。
同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「ねぇ、明日香ちゃんって呼んでもいいかな?」
私の複雑な心境に気付いているのか、中村君が話し掛けてきた。
「うん、いいよ。」
「良かった。じゃあ、明日香ちゃん、これ。」
そう言って一枚の紙を渡された。
「俺の携帯番号とアドレス。
で、明日香ちゃんさえ良ければつきあって欲しい。
ただ、今すぐ返事してなんて言えないから……。
俺が勝手に家まで迎えに行って、一方的に話始めて告白してる訳だし。
気持ちが決まったら、連絡くれるかな?
もちろん、携帯じゃなくても学校で話し掛けてくれても構わないけど。
返事…待ってる。」
中村君は、最後はハニカミながら手を振って、先に校舎に向かって歩いて行った。